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将来の夢を拓く場所!千葉県立安房拓心高校の魅力

南房総エリアから電車30分圏内で通える高校は複数ありますが、南房総市内に校舎を構える高校はひとつだけ。しかし、しっかりとした特色を持ち、地域から信頼され学生・保護者からも支持を得る魅力があります。今回はその「千葉県立安房拓心高等学校」(以下拓心高校)をご紹介します。

地域から愛され続ける拓心高校の歴史

拓心高校は、大正11年に設立され、安房郡立千葉県安房農業水産学校としてスタートし、2022年に100周年を迎えた伝統ある高等学校です。農業が盛んな南房総を代表する農業高校として、地域からの愛情・信頼も厚く、地域と一緒に子どもたちの成長を見守ってきました。

2005年には、さらに幅広い学びのため、5つの系列(文理・園芸・畜産・土木・調理)を持つ総合学科となり、より多くの子どもたちの希望に応えることができるようになりました。
校舎は南房総エリアの太平洋側・和田エリアにあり、海が近く広々とした敷地を持っています。最寄り駅はJR内房線・南三原駅。駅からは徒歩約10分で、登下校時刻には多くの生徒が行きかいます。南房総市内だけではなく、近隣市町から通う生徒も少なくありません。

 

自分で選んで開拓できる学びの場

拓心高校の大きな特長は、総合学科と呼ばれる系列を選択できる教育課程。生徒の夢や希望に寄り添い、その実現に向けた手厚い進路指導に力を入れています。
調理系列・土木系列をはじめ資格取得実績も多く、自分の希望進路に必要な資格取得への学習も推進され、職員の進路サポート体制も充実。卒業後に就職を希望する生徒の就職率はほぼ100%を誇ります。土木系列や文理系列を中心に公務員を目指す生徒が多いのも特長のひとつで、2022年度の卒業生117名中は16名が合格しました。

ただし、入学時から系列を完全に決める必要はなく、1年次で学ぶ「産業社会と人間」を活用したキャリア教育と「自由選択A」(農業と環境・測量基礎・フードデザイン)により興味関心を育て、自分の進路希望を決めることが可能です。入学してから実際に学習しながら2年次からの系列を見極められるのは、進路に悩む生徒や保護者にとって非常に有意義で、自分の意志で進路を開拓できる大きな要素であり、拓心高校の大きな魅力です。

2年次からは系列に分かれ、国語や数学・体育等の普通科目に加え、各系列の専門科目を学んでいきます。専門科目では、教諭に加え専門的な技術を持った助手の先生方が複数でサポートし、より専門性の高い学びを得ることができます。

文理系列では、四年制大学・短期大学・専門学校への進学、公務員等を目指し、学習します。さらに文系・理系に分かれ、普通教科を重点的に学習します。近年は、拓心高校の20%~25%程度が文理系列に進んでいます。

園芸系列では、農業関連への就職、農業系学校への進学を目標に、野菜や草花について実践しながら学んでいきます。学校内には温室や農業系実習室を備えた農場が校舎とは別にあり、充実した専門的な学習をおこなうことができます。また、栽培した花や野菜を調理系列の実習で使用したり、地域へ販売したりするなど、系列内だけではないつながりも感じられます。

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畜産系列では、牧場や食品製造企業等への就職、農業系学校への進学を目標に、乳牛・和牛の飼育管理や食品製造などに関する知識と技術を学びます。日本の酪農発祥の地である南房総ならではの特長的な学びであることや、地域のみならず千葉県内の酪農業界からの強力なバックアップのおかげもあり、全国和牛能力共進会出場や、千葉県や関東の乳牛共進会での入賞など、学校外での活躍も多くあります。さらに実践的な実習も地域での協力が大きく、農業高校としての歴史を感じます。

土木系列では、測量士補・土木施工管理技術者などの国家資格に関する学習を通じて、測量・建設関連への就職、技術系公務員合格、土木・建築系学校への進学を目指します。専門性が高く、高校の段階で高度な資格の取得を目指すことができます。

調理系列では、調理師資格取得のための学習を通じ、調理・栄養・食品などについて学びます。栄養系学校や調理系専門学校への進学、レストランやホテルなど調理系への就職を目指すことができます。男女比率はほぼ同じで、それぞれの目標に向かって週9時間程度の実習を日々重ねていきます。(県内で調理師の資格が取れる高校は、拓心高校と佐倉東高校の2校だけです。)

調理系列の2年生がつくったドライカレープレート、コンソメジュリエンヌ、オレンジゼリー(集団給食実習にて約140食を調理し、校内で生徒や先生方に販売しました)

 

拓心高校で学ぶ意義

拓心高校の魅力を語っていただいた2年次のみなさん(写真左から、安川さん、出口さん、山岸さん、青木さん、佐久間さん)

 

2023年度の2年次のみなさんに入学のきっかけを聞いてみると、野球や陸上のスポーツを本格的にやりたい、公務員や専門職への希望やあこがれ、家業を継ぐ準備のため、資格取得、高校の立地などが理由に挙げられました。
その中でも調理系列の生徒は、調理師免許だけでなく情報処理系やフォークリフト免許の取得にも意欲があり、専門性がありながら、自分の個性や興味を活かせる学びの場である拓心高校生らしい発言がありました。
また、入学時は進路を決めずに入学し、高校生活が始まってから進路を決めたという生徒も。これも、学びながら自分の進路を決めることのできる総合学科拓心高校ならではの意見でした。

生徒自身が感じる拓心高校の大変さや楽しさを聞くと、
「調理系列は実習が多く、準備から片付けまですべておこなうので大変ですが、さまざまなジャンルの調理法や知識を丁寧に教えてもらえるので頑張っています。実習後、調理したものを他の系列の友人に差し入れするなどの交流も楽しいです」
「11月にある文化祭・拓心祭で、自分たちが調理した商品や他の系列の友人が作った野菜などを購入してもらえると嬉しいですし、地域の方などでにぎわうのも楽しみです」
「自分のやりたいことができる高校だと思います。今は勉強と野球を両立しています」
「地域を助ける公務員になりたいという自分の夢に向かいながら、スポーツにも打ち込めるのがうれしいです」
「拓心高校のみんなは、目標がある人が多いので刺激になり、切磋琢磨している感じで自分も頑張れるので良いと思います」
と、誰もが笑顔で話してくれました。
目標にしっかりと向き合い勉学に励みながら、スポーツなど部活動にも打ち込むことができ、イベントや日常の高校生活を通じてジャンルの違う交友関係が広がる環境が、刺激的で楽しさもあると感じている雰囲気が伝わってきました。

生徒たちが作った農産物の販売や様々な催しが披露される毎年11月の「文化祭・拓心祭」は地域にも人気のイベント

 

社会に通用する人材育成

拓心高校は就職する生徒の比率が高いため、卒業後すぐに社会生活を送り始める生徒が少なくありません。そのため学校での指導も、進路の実現はもちろん、「社会に出て通用する」ということに重点を置いているそうです。さらに、生徒たちはとても精力的で、その努力と実践的な学習指導、社会に出ることに向けた進路指導の成果が、人材育成という意味での拓心高校への地域からの信頼の厚さにつながっているのでしょう。

職員室の明るい雰囲気

 

また、南房総市出身の教員・関口先生に話を聞くと「自分が学生だった頃も、地元の就職なら拓心というイメージはありましたね。実際に赴任してみると、就職や資格取得など目的をもって志高く学習している生徒ばかりで、学校全体の雰囲気も落ち着いているように感じます。私は普通科目の理科を教えていますが、指示が通りやすいというかしっかり聞いて実践してくれる生徒が多いですね。2年次から系列には分かれますが、クラスの多様性といった面も生徒達にはプラスになっているのではと感じます。また、部活はサッカー部を担当しているのですが、生徒数減少で他校との合同チームを組んでいます。そこにもプラスの部分が多くあって、他の学校の生徒と交流することで視野が広がったり、違う意識を学ぶことができたりするので良いなと思っています。もちろん、野球をはじめ、拓心高校内で力を入れている部活動もたくさんあります」

取材時にご協力いただいた先生のみなさん(写真左から、古市先生、江渕先生、竹下先生、平野校長先生、関口先生、佐藤事務員)

拓心高校には、南房総らしい学びはもちろん、これまで培ってきた地域との信頼協力関係、進路指導実績など、多くの魅力があります。「なりたい自分が想像できる」「たくさんのゴールを目指せる」そんな高校生活が送れること、間違いなしです。

 

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