• ホーム /
  • 移住の決め手 /
  • 「自分でやってみたい、を形に」鶴岡さんファミリー(移住歴9年)の移住の決め手

People

「自分でやってみたい、を形に」
鶴岡さんファミリー(移住歴9年)の移住の決め手

家族構成(移住当時)

鶴岡妙子さん(38)
/博道さん(42)
/みのりさん(移住後の2018年生まれ)
移住歴:9年(2017年~)
移住前:チェコ共和国→千葉県千葉市など(妙子さん)
移住エリア:南房総市三芳地区

自分のやりたいことを実現するには、準備も大切ですが、何よりも自分の意思が大切です。今回は、「自分でやる」という思いをつないで、南房総で就農を実現した鶴岡妙子さん家族をご紹介します。

海外留学を経て農業の道へ

8年間過ごしたチェコの風景

千葉県千葉市出身の妙子さんは26歳の時にヨーロッパのチェコ共和国に語学留学。居心地が良くそのまま現地で日系企業に就職して8年間を過ごした後、このままチェコにずっと住むか、日本に戻るかを考え始めました。
その時期に一時帰国して友人や親と過ごす中、南房総市を訪れます。

「もともと母方の実家が千倉町にあって、馴染みがあったんです。子どもの頃はよく千倉の海で遊んでいました。それもあって、友人との旅行で南房総に行き、たまたま白浜で釣りをしたんです。その時、海があって空にはトンビが飛んでいて…という風景に『ここで人生を終えてもいいな』とふと思ったんです。絶対に南房総に住みたいという感じではなかったんですが、なんかいいなって」

それをきっかけに、日本に帰ることを決めた妙子さん。日本に戻るなら、自分のやりたいことをやろうと考えます。
モノ作りが好きだった妙子さんでしたが、ずっと残るものを作ることには興味がなく、無くなるものであり、人間にとって欠かせない食べ物を自分で作りたいと、農業の道を志しました。

自分が作ってみたい作物を

妙子さんがまず取り組んだのは、農業バイトでした。農業の勉強はもちろん、農業が体力的に可能なのかを確かめたかったからだといいます。

群馬県の嬬恋キャベツ農家、長野県のワイナリーが経営する農場で経験を積んだ後、南房総市の花農家でも働きました。ここで、現在の夫である博道さんに出会います。
しばらく働いた後、妙子さんの地元に近い八街市の農家でも働き、だんだんと「このまま農業を続けるなら自分でやろう」という思いが高まりました。

千葉県が地元であること、群馬で知った熊被害が千葉県では無いこと、友人に農業研修先を紹介してもらえることなどが理由になり、2017年に南房総へ移住しました。
農業研修をはじめますが、博道さんと結婚後、妊娠し、農業研修は中断してしまいます。
その後、住居の関係で一旦館山市へ引っ越し、出産。

2021年秋頃に、南房総市の三芳エリアで借りていた畑の近くにちょうどよい住居が見つかったタイミングで南房総市へ戻り、本格的に農業をスタートしました。
夫の博道さんは、自宅から通える福祉系会社の農業部署の一員として働き、休日は妙子さんのサポートをしています。

家族で畑で作業する日も

現在の畑は三芳エリアに4か所と館山市に1か所。妙子さんが育ててみたい野菜を固定種・在来種を中心に50品目、100種ほど季節に合わせて栽培しています。

「野菜の成長過程を観察するのが好きなので、自分が興味のある野菜を中心に少しずついろいろな野菜を栽培し、種の自家採取にもチャレンジしています。色鮮やかなトレビスや紅くるり(赤大根)、カブに似たルタバガ、芽キャベツなどの珍しい野菜もあり、食事が楽しくなるお手伝いができていればいいなと思っています。現在は、オンラインショップでの販売と道の駅の直売所での販売をしています。2026年からは稲作にも挑戦する予定です」

「野菜は、農薬・化学肥料不使用で畑に入れるものを極力少なくし、もともとの生態系を整えて力を借り、作物がのびのびと育つような環境で栽培しています。農園の名前が『Na Zemi』(ナゼミ)というのですが、チェコの言葉でNaは『上』、Zemiは『地面、国、地球』という意味で、農業は地面、国、地球を耕すことにつながっているという気持ちで農業をしていることを表現しています」

子どもにとっても良い環境

娘のみのりさんは、2歳から5歳までを大房岬自然公園をメインフィールドにした野外保育『森のようちえんはっぴー』に通っていました。

森のようちえんのお誕生日会で

「森のようちえんのことは友人を介して知っていました。自然の中での保育が魅力的で、娘には自然の怖さも知ってほしいなと思って入園を決め、実際に通ってみたら質の高い保育に驚きました。大人数の保育園で育った夫も、少人数のアットホームさを気に入っていましたね。スタッフは本当にきめ細やかに子どもたち一人ひとりを見てくれるので安心でした。おかげで娘は自然の中でのびのびと幼児期を過ごすことができ、本気でケンカのできる本当の友達ができたのではと思っています。自分自身も森のようちえんで新たな信頼できる友人が増えましたし、子どもを見守る力がついたなと思います」

 

農園NaZemiウェブサイト

農園NaZemiインスタグラム

移住検討者へアドバイス

「中山間地を活かした農業もできる」

農業をやってみたい人向けの話になりますが、南房総は中山間地が多いので、小さい畑が多く複数の畑を管理している農家が多いです。複数の畑だと移動が大変ですが、畑によって野菜の品目などを変えたり、自然災害や害虫・害獣の発生などのリスク分散になったり、土地に合わせた野菜を植えることができたりするので、良い面もあります。農業を考えている人は参考にしてもらえたらと思います。 あと、生活には車が必要なので、ペーパードライバーの人は車の練習をしてから来るとよいと思います。私自身もそうでした。 (本記事の内容は2026年1月取材当時のものです。)

ポスト

シェア