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ワタシの移住の決め手
「それぞれが思い描く、これから」
名取さんファミリー(移住歴1年6ヵ月)の移住の決め手
家族構成(移住当時)
名取萌恵さん(33才)※文中ではもえさん
/佑二郎さん(33才)※文中ではじろうさん
/佑悟さん(2才)
/蒼二郎さん(1才)
移住歴:1年6ヵ月(2023年7月~)
移住エリア:
愛知県名古屋市→南房総市千倉地区→南房総市富山地区
慌ただしい現代社会、なるべくストレスのない生活をしたいと願う人も多いのではないでしょうか。今回、移住したことでストレスフリーな生活を手に入れた名取萌恵さん・佑二郎さんにお話を伺ってきました。
いつか海の近くで生活したい
じろうさんの転勤により、千葉県船橋市から愛知県名古屋市に移り住んだ名取家。
もえさんはピラティスインストラクターの仕事をセーブし、家事と育児がメインの日々を送ることに。
「マンション住まいでした。子どもの足音で怒られたこともあり、周囲の人に迷惑をかけてはいけないと思いながらの生活でした。些細なことにイライラし、その些細なことにイライラする自分を俯瞰しては、こんな自分が嫌だと悲しくなる。爆弾を抱えていて、そこに繋がる導火線をなんとかして伸ばすことに必死でした。自分らしさがなくなってしまっていることが根本原因で、でも当時はその原因に気づけずにいました。そんな中、藁にもすがる思いで生徒としてピラティススタジオに通い始めたんです。身体に意識を集中させていると、瞑想しているような状態になり、集中力や想像力がいっきにかき立てられました。そこで思ったんです。海辺での生活をするのは今だ!と」
それを聞いたじろうさんはどう思ったのでしょう。帰国子女で大手企業勤務、周りがうらやむ環境を手放すことに、多少なりとも躊躇する気持ちはなかったのでしょうか。
「海の近くで生活したいという話は以前からしていたので、賛成でした。ずっと会社を辞めたかったんです。会社って上司部下の関係があって、自分を押し殺しながらの作業になるでしょ。”チッ”って思ったり、何をしているんだろう?と思うこともしばしばでした。大手だったんで、いいなと思うポイントもあったし、ボーナスが出るのはありがたかったですけどね(笑)」
不便だと思ったことは一切ないです!
移住を決意してから1年もたたないうちに、南房総地域へ越してきました。東京や千葉に親戚がいることもあり、南房総に決めるまで時間はかからなかったそうです。
「海辺の生活=沖縄だったのですが、遠すぎる。子どもが小さいので、親戚の家まで車で行き来ができるかがポイントでした。ほかにも候補はなくはなかったけれど、どこも高速道路がなく時間がかかってしまうので、ちょっと違うねとなりました。このあたりは館山道もあり、東京都内までも90分程でいけるのがいいですね」
実際に生活をするうえで、不便に感じていることはないのでしょうか?
「不便だと思ったことは一切ないです。玄関を出たらすぐ車があって、それに乗ればどこへでも行ける。その分足腰の筋力は低下しますが(笑)花や木が季節によって変化していて、景色が動いている。都会では感じられないことです。地域の人も優しくて、子どもを優しい目で見守ってくれます。子どもが庭で遊んでいると、近所で畑をやっている方がみかんを分けてくれたりもします。保育園もすぐ入れましたし、移住者用の家賃補助にはとても助けられています」
穴が気になる兄とそれを見つめる弟 強風の中でも元気いっぱい
それぞれが思い描く、これから
もえさんは2024年3月に念願だったピラティススタジオをオープンしました。
「SUP隊(*)に入ったことで、知り合いが増え、そこからトントン拍子でスタジオオープンまで進みました。オープンから1年足らずですが、沢山の方に来ていただいて本当に楽しい。仕事というより趣味に付き合ってもらっているような感覚です(笑)2025年はピラティスの資格養成コースを開催し、ピラティスのメソッドをより多くの人に伝えていく予定です。ピラティスとスタジオ、それぞれの可能性を拡大していきたいと思っています」
*SUPはスタンドアップパドルボートをさす。南房総の穏やかな海岸をメインフィールドにSUP体験のガイドをするグループ。
一方のじろうさんはこちらに来てさまざまな人と出会う中で、これまでになかった気づきがあったそうです。
「『じろう村』を作るのが夢です!移住前は”これがしたい”というのは特にありませんでした。”チッ”がなくなる、きっかけがほしかっただけなんです。でも移住後も、当たり前ですけど”チッ”って思うことはあって(笑)結局大事なのは自分の内側で、自分が変わらなかったらどこに行っても同じだなと。それに気づいてからは”チッ”と思うことも減ってきました。そういうのをもっといろんな人に伝えていく、みんなのハブになるような場所として『じろう村』を作りたいんです」
本来の自分に戻り、好きなことに一直線に向かっていくもえさん。気づきを得て新たな自分と出会っていくじろうさん。ファミリーで同じタイミングに移住したにも関わらず、それぞれがそれぞれの方法でこれからを描き、形にしていっているのはとても興味深いものがあります。
もえさんのピラティススタジオの様子はこちら
念願の海辺での生活がスタートした名取家、これからが楽しみです
移住検討者へアドバイス
「リアルな暮らしを知るために、実際に住んでみるのがオススメ」
(もえさん)自分の理想の暮らしをしている人のSNSを見つけてのぞいてみるのがおすすめです。リアルがそこにはありますし、実在する人なので会うこともできます。DMをしてみるのもありかもしれません。 (じろうさん)まずは賃貸で1年くらい住んでみるのもありですね。実際に住んでみると見えてくるものもあります。地域での知り合いが増え、外からではわからなかった情報を得ることができます。もし合わなければ元に戻ることもできますしね(笑)(本記事の内容は2024年取材当時のものです。)