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CUCINA CA-NA(イタリア料理)川名美和子さん【Uターン】

CUCINA CA-NA

・住所:〒295-0024
 千葉県南房総市千倉町平磯2176−16
・電話:0470-28-4781
・web:https://www.instagram.com/cucina_ca_na/
・営業時間:11:00~14:30

2021年7月、南房総市千倉町平磯の海辺にイタリアレストラン「CUCINA CA-NA」がオープンしました。自家製野菜と地元漁師から仕入れる鮮度抜群の魚介類を使った料理は評判を呼び、開店1年あまりで地元の人気店になりました。 今日はオーナー兼シェフの川名さんとパティシエ兼ホールの鈴木さんにお話をうかがいました。

【開店1年あまりで人気店に】

■出身と経歴を教えてください

生まれも育ちも南房総市千倉町です。高校を卒業して東京の調理の専門学校へ進学。専門学校を卒業して舞浜のアンバサダーホテルで調理の仕事に就きました。
その後、母校である武蔵野調理師専門学校へ転職し助手を経て講師として働いていました。ここで16年半働いた頃、母が体調を崩してしまったのです。講師の仕事はやりがいがあり充実した日々を送っていましたが、悩んだ末に仕事を辞めて千倉に帰郷することにしました。帰郷してから2年ほど経ち、2021年7月にこの「CUCINA CA-NA」をオープンしました。

【オーナー兼シェフの川名さんとパティシエ兼ホールの鈴木さん】

【母校&元の職場の武蔵野調理師専門学校】

武蔵野調理師専門学校 | 調理師・パティシエを目指す方へ!https://www.musashino-chouri.ac.jp/

 

■どうして調理の仕事に進もうと思ったのでしょうか?

高校在学中はソフトボールの選手や動物関係の仕事、調理師などやりたいと思うことは複数あり、はっきりとは決められませんでした。
卒業が近くなってくると進路を決めなければならず、最終的には祖母の影響で調理の専門学校へ行ってみようと思ったのです。私が幼いころに祖母が風邪をひき食欲がないと休んでいた時におかゆを作ったところ、美味しいと言ってくれたことがずっと記憶にあり料理を作るのが好きになりました。いずれ千倉に帰ってきたいと思っていたこともあり飲食なら都内でも地元でもどこでも職はあると思ったからです。

専門学校では最初からイタリアンに進もうと決めていた訳ではありません。在学中は色々な場所へ研修に行きましたが、帝国ホテルでイタリアンの研修を受けた際の印象が強く頭に残り、イタリアンの道へ進もうと決めました。

 

■レストランを開業しようと思った経緯を教えてください

先に書いた通り、母の看病のため帰郷して自分の仕事を見つめなおしたのがきっかけとなりました。両親が仕事を辞めたら自分達で野菜を育てた野菜を販売したいという思いがあり、10年ほど前にお店を購入していました。この時、直売所にレストランを併設すれば一石二鳥と考えました。私が仕事を辞め帰ってきた際両親が「建物を使っていいよと言ってくれたのです」自分達の作った野菜と知り合いの漁師さんから食材を仕入れれば新鮮でリーズナブルな食材が調達できます。

【店舗横の野菜直売所】

【店舗横の野菜直売所】

【朝採れ野菜がリーズナブル】

【朝採れ野菜がリーズナブル】

■開業までの準備はどうされましたか

両親が10年前に購入して作業場、倉庫として両親が使用していた場所を2年ほどかけて改装しました。自分でできることはできる限り自分でやり、友人も手伝ってくれました。自分でできないことは千倉の大五郎建設様にお願いしました。

南房総市では起業に際しての補助金があるので、これを改装費用に充てさせていただきました。

開業の準備期間と開業してからも多くの方にご協力いただき本当に感謝しています。

 

■開業してから困ったことや、うれしかったことなどを教えてください

当店は2021年7月に開業しました。これは、夏までにどうしても開業したいと決めていたからです。コロナ渦の最中での開業ということもあり良い時を知らず、多くの人の協力していただいたので、あまり苦労は感じませんでした。ただ、最近は戦争や円安の影響で小麦、油など、ほとんどすべての食材や経費が高騰しており、ギリギリの所で値上げせざるを得ませんでした。

お店の切り盛りは私一人ではできないので、以前の教え子である鈴木さんにお願いしました。彼女は専門学校を卒業して埼玉で3年間パティシエとして働いていました。本当は開業前からお願いしていたのですが、仕事を辞めて移住しなければならず決心までに時間がかかったのは仕方がありません。
私は、パートナーは「どうしても彼女でなければならない」と思っていたので、粘り強くお願いしました。今では接客とスイーツを担当してくれています。

うれしかったことは数えきれないくらいたくさんあります。最初に感謝すべきは両親です。お店の購入に協力してくれ、今も新鮮な野菜を提供してくれます。私のリクエスト野菜を一生懸命作ってくれる父、色々なことに的確なアドバイスをくれる母、面と向かって感謝を伝えられていませんが本当にありがとう。
お店のリフォームに協力してくれた友人や工務店の方々にも感謝しています。

開業直前には、元の職場の専門学校の現副校長の飯尾先生に似顔絵を描いていただき、更に学校の特別外来講師との会合の機会を与えていただきました。特別外来講師は、帝国ホテルの2代目総料理長の田中健一郎さん、ラ・べットラ・ダ・オチアイの落合務さん、アクアパッツァの日高シェフ、ナベノイズム 渡辺シェフ、ピアット スズキの鈴木シェフ、中華料理の陳建一さんなど錚々たる顔ぶれです。これらの方々にレシピなどのアドバイスをいただけることは、私にとって大きな財産です。

【飯尾先生が描いてくれた似顔絵】

【飯尾先生が描いてくれた似顔絵】

【全日本ソフトボールチームと外来講師のサイン】

【全日本ソフトボールチームと外来講師のサイン】

下の写真のイセエビのクリームソースパスタは帝国ホテル二代目総料理長、田中健一郎シェフにアドバイスを受けたもので”直伝”の許可をいただいております。

【帝国ホテル二代目総料理長直伝】

【帝国ホテル二代目総料理長直伝】

【房州海老(伊勢海老)のクリームパスタ】

【房州海老(伊勢海老)のクリームパスタ】

■お店の特徴や人気のメニューを教えてください

野菜は両親が育てたものを多く使い、海産物は千倉の漁師さんから直接購入するため、朝どれ食材を使った料理がお手頃価格で提供できます。店舗隣には、野菜スタンドがあり、新鮮野菜をお求めやすい価格で提供できるよう心がけています。

2大人気メニューは「ボロネーゼ(ミートソース)」と「ホンビアンコ」で、他は平均してオーダーがあります。

「ホンビアンコ」は、アサリの替わりに契約漁師から仕入れた千葉県産のホンビノス貝を使ったオリジナルパスタです。ただし、今年は青潮と台風の影響で水揚げが激減してしまったので現在販売を中止しています。

「ボロネーゼ」はよく炒めたひき肉とトマトや玉ねぎ、ニンジン、セロリなどを赤ワインでじっくり煮込んだソースのパスタです。

【ボロネーゼ】

【ボロネーゼ】

【ホンビアンコ(2022年7月現在休止中)】

【ホンビアンコ(2022年7月現在休止中)】

【トマトとモッツアレラチーズのパスタ】

【トマトとモッツアレラチーズのパスタ】

【ミートドリア(限定5食)】

【ミートドリア(限定5食)】

【パティシエの鈴木さんが作るケーキ】

【パティシエの鈴木さんが作るケーキ】

【ガトーショコラとクレームブリュレ】

【ガトーショコラとクレームブリュレ】

■川名さんが考える南房総の魅力とは何でしょう

千倉町は海と里山に囲まれ、新鮮な海産物や農産物が豊富な地域です。ただ、千倉出身の私は、子供の頃からご近所の間で食材を交換することが多く、この環境が当たり前だと思っている部分があり、特別には感じていませんでした。移住者の方は、自然が残されている、新鮮な食材がリーズナブル
という方が多く、改めて気付かされました。

南房総の良い部分も欠点も地元で育つと気がつかない部分があるので、パティシエの鈴木さんに聞いてみてください。
鈴木さん:「埼玉県は海がないので海に囲まれているところが一番の魅力です。また、自然が豊かなので犬の散歩に向いています。」

 

■最後に、これからやりたいと思うことがあったら教えてください

現在、やってみたいことが2つあります。1つ目はドッグラン付きのレストランを作りたいのです。現在隣の倉庫を改装中でこれはもうすぐ実現できそうです。

2つ目は今までお世話になった方々へ恩返しをしたいということ。お店の開業から現在まで本当に多くの方々にお世話になり感謝しています。今私ができることは恩返しの気持ちを力に、お客様に喜んでいただける店を長く続けることだと思っています。

【ランチメニュー(パスタ)】

【ランチメニュー(パスタ)】

【ランチメニュー(ドリア/セット)】

【ランチメニュー(ドリア/セット)】

【店名】CUCINA CA-NA (クッチーナ カーナ)
【所在地】〒295-0024 千葉県南房総市千倉町平磯2176-16
【電話】0470-28-4781
【Twitter】https://twitter.com/CaCucina
【Instagrem】https://www.instagram.com/cucina_ca_na/

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