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美しい危険生物「カツオノエボシ」にご注意ください

カツオノエボシ。世界中に広く分布しているが、日本では特に太平洋側で多く見られる

 

 

初夏から秋にかけて、海岸に漂着することのある透き通った青色の美しい物体。思わず触れてみたくなるかもしれませんが、決して触れてはいけない非常に危険な生物です。

その名は「カツオノエボシ」。西日本では「電気クラゲ」とも呼ばれ、触手に強い毒を持っています。刺されると、まるで電流がビリビリと走ったような激しい痛みに襲われ、場合によっては呼吸困難を引き起こすこともあるため注意が必要です。

名前の由来は、カツオが多く獲れる海域に生息し、形が日本の伝統的な帽子「烏帽子(えぼし)」に似ていることからきています。広義ではクラゲの仲間になりますが、実は「ヒドロ虫」と呼ばれる刺胞動物の一種で、浮袋や触手など異なる役割を持つ個体が集まって一つの体を構成する「群体生物」です。

これから海水浴シーズンが本格化しますが、もし海辺でカツオノエボシを見かけても、決して近づいたり触ったりしないようにしましょう。死んでいても、触手に毒が残っており、刺される危険があります。
万が一刺されてしまい、強い痛みや腫れなどの症状が出た場合は、すぐに医療機関を受診してください。

これから迎える夏本番。十分に注意しながら、安心・安全な海水浴を楽しみましょう。

 

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