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「ハバ」を利かせた一年にしましょう

これを食べると一年が始まったなという気がします

 

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
お正月は皆さんどのようにお過ごしでしょうか?

南房総の沿岸エリアでは、年の初めにお雑煮に、揉んで細かく砕いた「ハバノリ」を入れて食べる習慣があります。

ハバノリは、沿岸の岩場で群生しており、秋頃に遊走子と呼ばれる胞子が岩に着床、晩秋に発芽し、冬から春にかけて生育、大潮の時期に採取されます。その後細かく刻んで海苔状に薄く梳き、数日間の天日干しで十分に乾燥させて保存。食べる際は、オーブントースターなどで炙り、緑色が深まり崩れやすくなったら、汁物やご飯へかけます。
食感は海苔というより昆布に近く、磯の香りとやや強い塩味があります。

「ハバノリ」という名称から、年の初めに食べると、1年中幅を利かせて過ごすことができるとして、正月料理に多く活用されます。
元々自家消費や近所への贈答品として用いられること、そもそも冬場の採取量が少ないことから、流通しづらく貴重な食材。また沿岸部はほぼ漁業権が設定されており、漁師以外、直接海に入って採取することはできません。入手は海辺の海産物・農産物直売所などでの購入が一般的です。

正月時期の房総の縁起食材「ハバノリ」、ご来訪の際は是非お試しください。