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【南房総一泊二日起業塾~会う、学ぶ、そして考える】が開催されました!

「起業の現場で事業アイディアを考えよう」をテーマに、実際に起業した事業施設や起業家、地域プレイヤーに直接会い学びを深めるための、南房総市主催のプログラム「南房総一泊二日起業塾」が、2023年12月2日(土)3日(日)に開催されました。

今回のプログラムでは起業にスポットを当て、南房総で活動する起業家や地域プレイヤーに直接会って話を聞き、訪問先2つの事業の現状課題をテーマに参加者自身が討議する時間を設けました。

 

【1日目:千倉~三芳~岩井】

7月にリニューアルオープンした「道の駅富楽里とみやま」に集合し、バスに乗り込んで移動開始。目的地は、南房総市の外房エリア・千倉町。南房総の情報を地元スタッフから聞きながら、小一時間ほどバスに揺られ、千倉町大井倉地区に到着。

山の中の道を10分ほど歩いたところにある、ペナシュール房総株式会社の事業拠点「房総大井倉蒸溜所」を訪問し、代表取締役の青木大成さんに案内してもらいました。

Uターンで実家の事業を継ぎ、新たな取り組みとしてラム酒の製造をはじめた青木さん。千倉町では昭和50年頃までサトウキビが栽培されていた歴史を知り、耕作放棄地を利用したサトウキビ栽培からはじめたそうです。実は、サトウキビの栽培から製造までを一貫して行っている蒸溜所は、日本ではここだけ。甘いラムの香りが漂う大きな蒸留器の前で、事業展開や現在の取り組みについて、また今回のプログラムでのディスカッションテーマ「地域住民にラムに親しんでもらうには?」についても話を聞きました。

さらに、蒸留所の隣の古民家を他企業と提携して古民家の良さを生かしてモダンにリノベーションした宿泊施設、昔からの蔵を利用したラムの貯蔵庫などを見学しました。

その後、都市部と南房総をつなぐ交流拠点シェア里山「ヤマナハウス」へ移動。「いきつけの田舎」として通う都心からの会員やヤマナハウスをきっかけに移住した会員などが、約3000坪の里山を開拓したり、小屋を作ったり、イノシシを解体したりするなど、興味関心に添った活動をしている拠点を紹介してもらいました。

ツアー1日目の最後は、地域でそれぞれのスキルを活かして起業し、活動している地域プレイヤーとの交流を兼ねた夕食会。地元で活躍する出張料理家の地元食材を使った料理が並び、参加者と地域プレイヤーがざっくばらんに交流を深めました。

参加者からは「移住・起業したばかりのプレイヤーの方のお話も聞け、興味深かった」「近い距離感で質問をしながら話が出来たので参考になった」というような声が聞かれました。

 

【2日目:岩井~富山~富浦】

2日目は、南房総市の現状を南房総市商工課からスライドを交えて説明を受け、その後「南房総地域の事業シーズ〜地域は課題と資源のフロンティア〜」と題した講義を聞きました。

それから、富浦エリアの人気のフォトスポット・原岡桟橋近くにある「ハラオカハウス」に移動。ハラオカプロジェクトとしてリノベーションを進める「空き家DIYアドバイザー」の横山知由さんからハラオカハウスでの取り組みや、これからのエリアリノベーションについて聞き、もうひとつのディスカッションテーマ「ハラオカハウス「空き家とガレージ」の活用方法」について話を聞き、実際の物件を見学しました。

その後、4つのグループに分かれ、南房総の郷土料理さんが焼きをメインにしたお弁当を食べながらアイディアを出し合いました。

本格的なディスカッションに移る前に、地域課題である獣害問題にクリエイティブな視点で積極的にチャレンジする大阪谷未久さんの講話を聞き、さらに南房総のイメージを膨らませ、ディスカッションタイムに入りました。

1時間ほどのディスカッションの後、発表がおこなわれ、テーマを出した両施設の青木さん・横山さんからも講評をもらいました。

最後の振り返りタイムでは、参加者から感想や今後に向けた活動や目標を発表してもらいました。

「一泊二日完結型でスピーディーに地域課題について学べてよかったです」

「観光目線とは違った目線で南房総を知ることができ、地域プレイヤーからもリアルな話がきけて、地域での起業のイメージが深まりました」

「改めて南房総でいろいろな人とつながり、自分の役割を見つけていきたいなと思いました」

など、南房総での起業に関する理解が深まった様子がうかがわれる、前向きな意見が多くありました。参加者のみなさんの次のステップが楽しみなプログラムとなりました。